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+ カザフスタンA ミニトレッキング (2008.08.18-21)
 楽しかったロシア美女2人との共同生活だが、彼女達は僕らのような住所不定無職と違ってちゃんと仕事がある
ため、3泊限定の間借りとなった。3泊だけでも大変貴重な経験をさせてもらってありがたかった。

 再び何も無いアルマティの町に放り出された僕らだが、スヴェタがフラットの近くに安い(といっても1人1泊1500
円)ホテルを見つけてくれ、そこに滞在することに。そしてデイビッドは次なる国・キルギスタンのビザを取るため
大使館へ。僕はカザフから中国のウルムチへ電車で行く予定だったのだが、このとき中国は少し面倒くさい状況
になっていた。

 まず、オリンピック期間中であったこと。中国も日本人は15日間までノービザで入国できるのだが、同じくビザが
必要ないシンガポール人にたまたま会い、「シンガポール人はオリンピック期間中だけビザが必要である」と言わ
れたのである。日本人に対してはそういう話は聞いたことがないが、もしノービザで国境まで行って「今はビザいる
よ」とでも言われたら、またアルマティまで帰らなければならない。
 そこで中国大使館でビザを取ろうとしたが、8月いっぱいは日本大使館のレターと中国のホテルの紹介状がいる
とのことだった。普段はノービザで入国できるのにそんなめんどくさいことはカンベン。

 さらに、オリンピック前にカシュガルで、そしてつい最近クチャでテロがあり、死者も出たとのこと。これも
オリンピックがらみだったようだ。

 そんなこんなで、中国行きは今は得策でないと考え、かといって物価の高いアルマティに滞在するのも嫌なの
で、この際デイビッドと共にキルギスタンに抜けることにした。キルギスタンの首都ビシュケクはアルマティから
近い上に、日本人は嬉しいことにビザが必要ない。これはキルギスタンに呼ばれたと思っていくしかない。
 しかしオリンピックのために予定を変更せざるを得ないとは・・・大体、日本人がウルムチから入国してわざわざ
北京まで行くかっちゅう話ですよ。普通に北京に行くわ。

 ということで次の目的地はキルギスタンに決定したが、デイビッドのビザ待ちが3日ある。もともと少ないも見所を
見尽くしたアルマティに滞在するのは苦痛だったため、デイビッドと共に軽くトレッキングに行くことにした。
アルマティはすぐそこに山があるため、手ごろなトレッキングスポットがあるに違いない。

 そこで、まずは町一番の高級ホテル・グランドハイアットホテルに潜入し、そこの本屋でガイドブック・ロンリー
プラネットを立ち読み。するとキルギスタンのボーダーに向かっていくトレッキングルートを発見。入り口までのバス
番号や出発場所を覚える。
 ちなみにこのホテルはおそらくカザフ一の高級ホテルで、客は全員がビシッとスーツなんざ決めており、入り口
のガードマンからフロントのおねーさん、便所掃除のおばちゃんに至るまで「何だこのドブネズミ共は」という視線を
送ってきたが、もちろん気づかないフリをした。むしろこの絶好の機会を逃すまいと、超キレイなトイレを15分ほど
堪能させていただいた。

 それから町の本屋で地図を買い、食料や水を買い込んで出発。目指すはキルギスタンとの国境。おそらく予定
通りいけば2泊3日で行って帰ってこれるはず。

 バスでコクショキという登山のベースキャンプ的な場所まで行き、そこから出発。最初は、ラクダの乳を飲んだり
(かなり独特だが、とてもパワーがつきそうな味)、ビールを飲みながらダラダラと進んだ。が、途中から本日の
予定キャンプ地であるアルマティ湖の湖畔まで間に合わなさそうになったのでペースアップ。何気に登りが多くて
標高もまぁまぁ高いため、かなりしんどい。6時間ほど歩いて、日が暮れそうになった午後8時頃に湖到着。ほぼ
ずっと雪山を見渡せる素敵なルートだったが、湖からは視界が開け、見渡す限り雪山がそびえ立つ素晴らしい
ロケーション。なぜココにむさくるしい男2人しかいないのか。スヴェタ達を無理矢理にでも連れてこればよかった
と思ったが、恐らく育ちのいい彼女達は1kmで文句をたれながら引き返していただろう。
 さて、気がつけばもう日没は間近。グダグダしてる間もなく急いでテントを立て、焚き火をし、ウォッカを飲みなが
ら夕飯を食う。ちなみに2人とも自炊道具は持っていないため、2泊3日の食事は全てサンドイッチとフルーツで
ある。だがロケーションが最高なため、単なる魚の缶詰サンドイッチでもとても美味しく感じ、自然の中にいる
幸せを感じるのであった。



 しかしその日の夜から朝方にかけては、そんな幸せが吹き飛ぶほどの
絶望的な寒さ。朝はもはや眠れず、
寝袋にくるまったままひたすら太陽が昇るのを待っていたが、耐え切れなくなって一番に太陽が出そうな谷間の
川沿いに降り、太陽が出るのをひたすら待つ。ようやく太陽が出ると歯磨きや水浴びなどの生命活動が出来る
ようになり、太陽のありがたさを感じた。

 2日目はキルギスボーダーまで行って湖まで戻ってくることを目指す。本当は別のルートで戻りたいが、別ルート
だと標高3000m越えたところでキャンプする羽目になり、今の装備では凍え死ぬ。
 ゆっくりと準備を整えて、朝10時ごろ出発。奇麗な山々を見ながら3時間ほど登ると、川にぶつかった。わりと
流れが急で、橋はなくロープにぶら下がって渡るか川の中を強行突破するかのどちらか。ロープで渡った場合、
途中でリュックを落とす、もしくは自分ごと川に落ちるというベタなオチが想像できたので、歩いて渡る。流されそう
になりながら何とか渡ったところで疲れたので、ランチタイムにする。
 相変わらず景色は最高、昼は半そででも気持ちいいくらいの暖かさだったので、ついうとうとと昼寝。軽く2時間
ほど寝てしまい、起きるともう15時を過ぎている。これではボーダーに行っていると湖まで帰って来れないと判断
し、そこいらのちょっとした丘に登って湖まで戻ることに。そもそもボーダーに行ったってそのままキルギスに行け
るわけでもないし、証明がもらえるわけでもない、ただの自己満な目標設定だったので、別にいいんです。大体、
よく考えたら簡単に不法入国できる道があるという時点でおかしい。国境のチェックも何もないらしいし。

 丘の上からの景色は最高で、ひとしきり写真など撮って休んでから湖に戻る。そしてこの日の晩は前日の反省
を生かし、テントを張る場所と環境を一工夫する。まずは木に囲まれた場所を探し、さらに枯れ枝をテントの周り
にめぐらせて風を防ぐ。そしてロシアの日食パーティーでいただいた敷物をタープ代わりにテントの外に張る。
これで完璧、寝る前にウォッカを飲んで体を温め、その日は寒さを感じずに寝ることができた。

 移動中はデイビッドと話をするしかないので、非常に英語の勉強になった。家族の話やら音楽の話、過去の旅
の話を英語でするのはなかなか骨が折れたが、だんだんと英語を思い出していくのは嬉しかった。

 このように書くとまるで簡単なハイキングをしたように見えるが、意外としんどかったんですよ。途中にはまじで
会話できないほどの登りもあったし。考えてみれば全ての食料を持って3日間のトレッキングなんて、生まれて
初めてだわ。でも地図探しから始めるトレッキング、ホントに「イチから作り上げる」感があってかなり楽しかった。
今後の旅ではもっと本格的なトレッキングをしていきたいし、その練習としてもすごく良かったな。

 そうしてなんとかかんとか予定通りに帰り、デイビッドは無事にキルギスビザを取得し、最後の挨拶をしに
スヴェタ達のフラットに行って、キルギスボーダーまで歩いて行こうとしたことを告げると奇人を見るような目で
見られ、僕達の間には決定的な亀裂が走った、というのは言い過ぎやけど、ロシア人らしい全く遠慮のない言い
方で「アーユークレイジー?」と言われました。

 翌日は朝一でバスターミナルへ行き、隣国キルギスタンまでたったの4時間の旅。なんの見所もないと思って
いたカザフスタンだが、よい出会いに恵まれて思いがけず1週間以上もの楽しい滞在だった。次はキルギスタン、
またまたhighな旅が続きますように!



    ↑絶景かな



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